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WIXOSS/メタゲームの変遷 5年目

 近代へようこそ。




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WIXOSS/メタゲームの変遷 4年目

 全てのルリグを全て同じぐらいの強さにするのは不可能だ。カード開発側がどれだけデッキパワーを均そうとしても、プレイヤーはどこからか過去とシナジーを結び付けて環境を傾ける。
 アーツ外防御に対して強い制約を掛け、全てのルリグにとって得意や苦手が存在するように必死で調整されているであろうキーセレクションでさえ、もう既にルリグ間で実力差は生まれてしまっているのだ。歴が違うオールスターにおいては、その制御はひと際難しいものになるだろう。

 では、全てのルリグを(どれぐらい、という観点を除いて)強化するならば、その手段は存在しているだろうか?

 存在している。

 ひとつは、全てのルリグに強化が配られるようなエキスパンションを作るという手段。
 5年目の記事の最後に説明するWXEX01などはこの極致だ。コラボルリグを除きあらゆるルリグを強化すると事前に告知し、その通りに全てのルリグに対して同じ枚数の強化を与えた。
 もうひとつは、強い汎用カードを出してしまうという手段。
 既に登場したエキスパンションとしてこれに該当するのはWX12など。《幻水姫 ダイホウイカ》《コードアンシエンツ ヘルボロス》《真天使の未来 ガブリエルト》《堕落の砲娘 メツミ》、どれもこれも汎用の強力カードとして今の環境を生き抜いている。

 逆に、環境を傾けるならば強い限定カードを作ればいい。
《先駆の大天使 アークゲイン》が受けられるデッキが当初存在していなかったのと同じように、明らかに環境を生み出すようなパワーカードが刷られれば、環境は確実に傾く。

 これまでのWIXOSSと3年目後半からのWIXOSSで最も違うのは、『ルリグ全体を見渡して開発段階で環境を調整しよう』という意識が強く感じられるか感じられないか。これに尽きる(と少なくとも筆者は思っている)。

 2年目までのWIXOSSは明らかにパワーカードを開発陣が見逃し過ぎていたとしか思えないし、3年目の前半は2年目までのパワーカードをたぶん制御しきれていなかった。
《コードアート C・L》は《羅原 Ar》が暴れている理由を理解していないとしか思えないようなカードパワーであったし、《サーバント Z》はコスト対効果が甘く見積もられすぎていた。簡単に3面要求ができてしまうなら《四面楚火》だって実質重さ1/3の《大器晩成》。
 そういう飛び出過ぎたカードに規制が掛けられ、カードの刷られ方も変わり――。この年のWIXOSSは確かに、環境がしっかりと調整されていっているという実感が沸くような1年だった。記憶を掘り返せば、そうだったと思い出せる。

 ただ。
 こんなことを書いて早々に不穏なことを話すのは心苦しいのだけれど、どこにでも裏をかこうとするヤツはいるものだ。




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WIXOSS/メタゲームの変遷 3年目

 刷られていけば刷られていくほどに、カードの効果というものはどうあがいてもインフレを重ねていく。
 黎明期の強力アーツ《再三再四》は今や《三令五申》の完全下位互換だし、《クトゥル・アビス》を見れば《デス・ビーム》なんて目も当てられない。
《コード・ピルルク EC》を見て、それでも《コード ピルルク・Ω》を大会で使おうと思う人はおそらくいないだろう。
 カードパワーは、デッキパワーは否応なしに引き上げられていく。それはもう、自然の摂理と言うほかない。

 それなら、デッキパワーの最低値が底上げされるタイミングはいつだろうか? 場合によって様々だが、筆者は『あまりにも強いデッキが登場した時』にその傾向が顕著になると考えている。
 それまでのメタゲームを完全にぶっちぎってしまうほどのデッキが登場してしまった時、周囲もそのデッキに対応できるように強いカードが登場してバランスが取られる。新たな強カードでも手が付けられなさそうなら、もう仕方なく繭の部屋に連行される。
【オサキループ】も【ミルルン・ヨクト】もそれを如実に表していた。一強として暴れ回り、【オサキループ】は黎明期のカードで対応するのは無理だとばかりにすぐに規制され、【ミルルン・ヨクト】はその後半年の間に対抗馬が登場して環境のデッキパワーを大きく底上げした後に規制された。

 毎ターンフルハンデスと2面程度の要求を安定させつつ《コードアート H・T・R》《幻水 グレホザメ》で4~5点要求の盤面も作っていける【ピルルクΛ】。
《エニグマ・オーラ》というアーツ外防御を使いこなしつつ《幻水姫 ダイホウイカ》で要求も安定するようになった【黒電機入り焦熱】。
《幻竜 ボルシャック》による高いビートダウン性能と3面要求能力の高さ、それに加えフルランデスというショット能力の高さも持つ【遊月】。

 ポストミルルンとして登場したカード達は、アグロからコントロールまで、あらゆるアーキタイプのデッキパワーを底上げした。
 駆け足で、環境は過去を振り払い、そして向こうへと走り去ってゆく。

 コントロールは妨害と2桁以上の防御力を当たり前に持ち、ショットはリソース搾取力やロングショットの長さを大きく引き上げてどこからでも虎視眈々と勝ちを狙い、ビートダウンも序盤からの速度と中盤からの殺意を増幅させる。
 そして、プレイヤー達にとって、最終レベルになってからの3面要求なんて当たり前のこと。
 現代に近いそんな水準は、この3年目の時には、もう目の前まで来ていた。


 ところで、ピルルクは好き?




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WIXOSS/メタゲームの変遷 2年目

 この話をする前に、5周年を過ぎた『今』のWIXOSSにおける『オーソドックスなデッキ』がどんなものか、一度確認しておきたい。
 特定の耐性能力を持たない限り、シグニで3面要求が当たり前。
 それに加えて2ケタ面以上の防御手段はまあ基本的に持っており、その上で何かしらの妨害能力やリソース搾取能力、あるいは飛びぬけた耐久能力といったそのルリグの特色がある。……まあ、そんなところだろう。

 なんでWIXOSS2年目のメタゲーム記事の前に、そんな話をするのかって?
 それはもちろん――今の環境は、昔の環境に比べてどれだけインフレーションしてるのかを知ってもらいたいからだ。
 1年目のメタゲームで出てきた【タママユ】は、基本的に《先駆の大天使 アークゲイン》を綺麗に使いこなせばいい分、その平均的な防御面数は《モダン・バウンダリー》《モダン・バウンダリー》《アンシエント・サプライズ》×2の合わせて8面程度が基本。
【水獣ACRO】は、フルハンデス+当時としては強めな耐性盤面を持つ代わりに、3面要求なんてのは夢のまた夢。そして《コード・ピルルク ACRO》は防御能力を持っていないため、もちろん総防御面数は7~9面程度。
 ルリグにライフ回復能力を持ちアーツも5枚使えた【紅蓮ウリス】でさえ、《グレイブ・ガット》が手札を捨ててルリグパンチを通してしまう分防御面数の総数は10面かそれにちょっと上乗せしたぐらいだ。

 そう。当時の環境というのは、強い面開けと、一定以上の防御総数と、あるいは余裕を持った妨害能力のうち1つか、よくて2つをどうにか持っているぐらいで十分にメタゲームには入れていたのである。
 今の水準レベルで『毎ターン全面開けと一定以上の防御数と一定以上の妨害能力を持っているデッキ』なんて存在しているわけがない。


 そんなものが存在してしまったら、間違いなく一瞬でトップメタデッキになってしまう。




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WIXOSS/メタゲームの変遷 1年目

 世は大カードゲーム時代。昨今では新たなTCGが誕生してはすぐに消えてゆき、いずれ名前も記憶から薄れてゆく時代だ。

 歴史の長いTCGはルールや環境の調整がある程度しっかりとされており、それ故に安定している。そんな中で、新規のTCGは試行錯誤しながら自分が生き残る道を切り開いてゆかねばならない。
 既に開拓されているかのように見える分野に新進気鋭が切り込んでいく難しさたるや、語るまでもない。
 そういう時代であるからこそ、生き残ったTCGにはドキドキするような歴史が眠っている。販売戦略の歴史、イベントの歴史、そして。

 今年で発売5周年を迎えたTCGである『WIXOSS』。親も親、元祖TCGである『Magic: The Gathering』に比べれば1/5ほどの長さであるが、それでもこの5年の中には様々な歴史が詰め込まれている。
 5周年を迎え、今なおVtuber『にじさんじ』とのコラボや公式によるユーザー出展、更には日本工学院とのコラボといった新たな挑戦を続けるWIXOSS。その全てを語りつくせるほど、自分はWIXOSSの全てについて詳しくはない。
 ただの1プレイヤーでしかない。

 ただの1プレイヤーでしかない自分が書けるのは、プレイヤー視点での歴史ぐらいのもの。そう――『メタゲーム変遷の歴史』に他ならないだろう。
 黎明期から遊び続けている1プレイヤーとして、発売後から今に至るまでのメタゲームを振り返ってみよう。


 というわけでWIXOSSメタゲーム変遷の記事、1年目です。1年ごとに区切って気が向いた時に書いていきます。




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プロフィール

テラタカ

Author:テラタカ
URLのclustetypetは
clustertypeTにするつもりで
タイプミスしました

ウィクロスをメインにしてる
カードゲーマーです
後は長期人狼もやってます

基本はデッキレシピ置き場
カバレージや考察も書きます

各記事引用フリーですが
一応報告あると
てらたかが喜びます

twitter:@terratakk
人狼BBS:terratakk

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