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第四回らいだぁ杯・準決勝カバレージ

ウルシハ選手vsたけちよ選手




 またこの男だ。

 らいだぁ杯でカバレージが取られるようになったのは開催第二回目から。ちょうどらいだぁ杯の会場が『ティム東白楽店』から『神奈川公会堂』へ移り、規模を大きくしてからだ。
 そして、第二回、第三回、どちらの大会でもカバレージに登場しているプレイヤーがいる。それが、この第四回でも準決勝まで駒を進めたウルシハ選手だ。

「どうせ毎回登場してるとか書いてるでしょ」と、手元のメモを見透かしたかのようにウルシハ選手は尋ねてきた。僕が「勿論」と答えると、彼は「やっぱり」と一笑して、手慣れた動作でデッキのカットを始めた。
 彼の『慣れ』は、つまり、毎回上位卓に登場しているからこその『慣れ』だ。第二回開催ではチーム3位、第三回開催ではチーム準優勝。今回こそ優勝を奪い取るべく、彼は愛用のウリスを手に、前回優勝者のりく選手を打ち破ってベスト4へと躍り出た。

 対するは、先ほどもカバレージ卓に登場したたけちよ選手。
 実を言うと、この2人は予選最終戦で動画卓にいた2人だ。本来なら一回戦とは逆ブロックのカバレージを取る予定だったが、折角だから別のマッチング同士を撮影したいという都合から、たけちよ選手を追うような順番となった。

 予選の2人がどういう試合を繰り広げたか、それは動画で確認してもらうとして――少なくとも、動画卓は全勝者同士の対戦を撮影する。つまり、2人が早期の3-0で高いオポネントを保ったまま予選を突破したということは、間違いない。
 試合前から「あーやのホログラフで虚幸ルリグパンチ全部止まるワンチャン……?」といった会話もしており、互いに手の内が筒抜けなことを予想させた。

 先手はウルシハ選手。ウルシハ選手が4マリガン、たけちよ選手が2マリガンを行い、今度はたけちよ選手もしっかりライフを7枚設置し(※準々決勝参照)、決勝へ進む1名を決める試合が始まった。


 序盤は、静かな立ち上がりだった。
 ウルシハ選手がバアルをヒットさせながら2面を立て、たけちよ選手も2面を立ててアタック。LBでドリーミーがめくれるも、ただLv1ウリスで行ったディスカードを回収するのみ。
 続く2t目も、ウルシハ選手がベルフェゴールを立ててルリグアタック、たけちよ選手がトレインボムを立ててルリグアタック。互いに3面立てては、サーバントのガードの有無のみでライフ枚数が変動する試合展開だ。

 先手3t目になり、ウルシハ選手はデッキの歯車を回転させ始める。
 グロウ後、LBドリーミーとメツムで手札が潤沢なウルシハ選手は、サクバスをトレインボムの前に立てる。そしてそのサクバスを捻らないまま、ウリスの専売特許――エニグマオーラを撃ち出してアタックへと入る。
 相手の場に、今のところトラップはない。トレインボムの爆発の有無が、多少山札を回転させる重要性を上回ると判断したようだ。
 たけちよ選手はこれを素通しし、ウルシハ選手のエニグマオーラが炸裂。山札の上から3枚がライフクロスへと加わった。

 返すターン。トレインボムでトラップが埋められなかったたけちよ選手は、仕方なくいつでもあーやの効果でトラップを埋め、コンルスで今のディスアドバンテージを取り返すことにした。
 アタックフェイズに入ると、ウルシハ選手のルリグデッキから1枚目のアーツ、クライシスチャンスが。
 以降エニグマオーラで場が空いた時はエクシードで場を守ることができる以上、メイン時除去の少ない・またはフーディナのせいで場出し防御が機能しにくいあやに対しては、ここが最善の吐き所。少なくとも彼はそう選択したらしい。

 ウルシハ選手は、余裕を持ってLv4へとグロウした。出現時で山札の上からめくれたのはドリーミー、メツミ、そしてバアル。
 その全てを手札に加えると、ウルシハ選手は少し思考時間を取った。
 山札落としの不確定性、それを補うサクバスの使い方と、確率を高めるプレイング。単なる上位卓への『慣れ』とは違う、ウリスというルリグを使い続けたからこその『慣れ』が必要なそれで、ウルシハ選手が最適解を探しているのが見て取れた。

 意を決して、彼はサクバス→センベロ+メツミと動き出した。センベロ効果でエナチャージ、サクバスも込みでトラッシュの悪魔を増やしてリソースを作り上げると、ドリーミー2枚とベルフェゴールという3点要求の盤面を作り、加えてこの試合2発目のエニグマオーラを撃ってアタックフェイズへと入る。
 この攻撃も、たけちよ選手はノーアーツで通すことを決めた。LBから除去バーストがめくれることはなく、攻撃が全て通ったことによりライフは6対4から2対7と一気にひっくり返った。

 しかし、これは対ウリスではよくあることに過ぎない。たけちよ選手は何も諦めていない。

 たけちよ選手もLv4へとグロウ。みらくるあーやへとルリグのLvを上げた彼は、ちょっとだけ首を捻って考えたのち、ホログラフの発動はしないことに決めた。
 スラッシュアウトからアローレインを捨てると、彼はダイホウイカとコスモウスを立て、地上で5点要求の盤面を作る。LBが強くない限り、イカを除去しつつコスモウスを止めるか、イカを放置してコスモウスを除去するかしないと確実に3点が入る。
 折角回復したライフを、それ以上に一気に奪われてはたまらない。ウルシハ選手はエクシードでドリーミーとルーレットを場に出し、ルーレットでサーバントを回収する。その後、ウリスのコインを1枚吐いてコスモウスを除去し、受けるダメージを1点に抑えた。

 ターンが帰ってくると、再びウルシハ選手は考える。確定の回収能力と不確定な山札落としがあるこのデッキは、一手の損がミスへと繋がってしまう。
 特に、リフレッシュが絡むと面倒だ。リフ前にカードは吐き出すべきか、吐き出さないべきか。どうやって吐き出すか。

 このターンのウルシハ選手は、どうやらメツミによってお互いの山札をリフレッシュさせるところから始めたらしい。これでライフは1対5。
 リフレッシュ後にこの試合3発目のエニグマオーラを発射すると、センベロ+バルバァト効果成功で2ドロー+1エナチャージ。
 そのまま、前のターンに空いたコスモウスの1面+バルバァトによる1面、合わせて2面が要求される形でアタックフェイズへと移行した。

 3回目のエニグマオーラに、流石にたけちよ選手も顔をしかめた。
 いくらあやがトラップで防御回数を増やせるといえど、ドリーミーによるリソース搾取とエニグマによる長期戦化が絡むと防御が追いつかなくなって負けてしまうのだ。
 たけちよ選手が選んだのは、ブルーサジェストによるバルバァトのダウンと、散華のエクシード剥がしだった。防御をしつつ、これで相手の防御手段まで削りにいく。更にチャクラムを撃ってセンベロをダウンさせ、これでライフは0対8。

 ライフ8枚差という、絶望的な壁。しかし、たけちよ選手はまだ勝機を捨ててはいない。
 彼はあやをLv5にグロウさせ、除去されていたコスモウスをフィッシングで回収。相手の防御アーツを削り取るべく、コスモウス+ダイホウイカ+ギジドウという『3点要求シグニ+アタック時バニッシュ2体』の盤面で攻めに行った。
 ウルシハ選手も、ここで防御しない選択は取りにくい。フォーカラーでダイホウイカをマイナス、メツミを蘇生・サーバントを回収し、残ったコイン3枚のうち1枚を使用してギジドウもバニッシュ。ライフ8をキープしたまま自分のターンへと歩を進めた。

 コイン2枚、エクシード全て。吐くべきものは全て吐いた。ウルシハ選手は、満を持してウリスを虚幸へとレベルアップさせる。
 これで、彼のライフ8枚は全てバーストを持つことになった。全力でライフを守ってきた集大成を、彼は容赦なく相手に叩きつける。

 その動きは驚異的なものだった。彼はバイオレンスジェラシーを絡めてエナとトラッシュを調整し、山札は3枚、ライフは8枚という『次ターンのルリグパンチが確定保証されている』状況にも関わらず、しっかり悪魔18枚のトラッシュを作り上げてアタックへと入った。
 しかもその盤面には青ルリグの天敵であるエラキスがいる。
 ガード不可のルリグパンチに加え、地上の多面要求。これを全て回避しなければ、たけちよ選手に次のターンは訪れない。

 彼はここで、3種類目のアーツを見せた。アイスフレイムシュート。
 本来なら1枚でルリグパンチが2回止められるはずのそのカードも、エラキス除去も兼ねて使うと十全に効果が起動できない。埋めてあるトラップの種類によってはコストを+2することもできたのだが、彼の埋めたトラップは重かった。仕方なく、エラキスバニッシュ+ルリグダウンだけを行い、本当なら凍結したいルリグを凍結できないまま、彼はそのターンを凌いだ。

 たけちよ選手が8枚のライフを全て削り切るか、ウルシハ選手がウリスのラストアタックを通し切るか。
 その決着は、次の次のターンには訪れてしまった。

 後手6t目のたけちよ選手のフーディナ+コスモウスによる蘇生無視の攻撃が、まず虚幸によってLBを得た非LBカード達によって阻まれる。
 返すターンのウルシハ選手は、1枚だけ残った山札をリフレッシュさせないまま、ドリーミーだけを出してアタックフェイズ。これをたけちよ選手は、トラップとクリティカルショットで耐える。

 ここで、思い出す。
 たけちよ選手のルリグトラッシュにはアーツが3枚。アイスフレイムシュートと、ブルーサジェストと、クリティカルショット。
 そして、彼は5t目にあるアーツを撃った。
 チャクラムだ。

 ウルシハ選手は後手7t目のたけちよ選手の攻撃を再びライフで受けると、相手のルリグトラッシュを確認し、リフレッシュした山札を再び掘り始める。
 メツミを出す。メツムがめくれる。山札が落ちる。バイオレンスジェラシーを重ね、トラッシュの悪魔を増やす。
 このために攻撃も素通ししたと言わんばかりに、彼はリムーブとメツミを繰り返す。気付くと、トラッシュに三度18枚の悪魔は揃っていた。

 チャクラムがサーバントを持ってこようが、その虚幸のルリグパンチを止めることは、どうしてもできなかった。

○ウルシハ選手
●たけちよ選手
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テラタカ

Author:テラタカ
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タイプミスしました

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