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第四回らいだぁ杯・決勝カバレージ

master選手vsウルシハ選手




 今回のらいだぁ杯は、3つのWPSのコラボ企画、その大トリとして開催された。
 コラボとして、全ての大会に参加したプレイヤーへ向けた抽選会が行われると同時に、各大会の優勝者に1bye(ポイント付き不戦勝)が与えられるという特典があった。

 トーナメントのトリも大トリ、決勝戦へ勝ち上がってきた2人のプレイヤーは、そのどちらもがbyeを所持しているプレイヤーだ。
 片方は、準決勝のカバレージでも登場したウルシハ選手。彼は、2/11に開催された矢向WPSにて優勝を飾り、見事1byeを獲得した。

 そしてもう片方は……master選手。なんと彼は、この2日間の大会で連続優勝を果たし、2byeという圧倒的な優位を得てこの大会へと参加していた。
 この2人は第二回らいだぁ杯で3位、そして第三回らいだぁ杯で2位の戦績を共に分かち合い、このらいだぁ杯に『三度目の正直』を掴み取りに来ていた、元チームメイト同士。
 更に言えば、前日の矢向WPSにおいても、彼ら2人はチームメイトだった。

 昨日の友は今日の敵。2人は最後の試合へと臨む。まだ掴んでいない『正直』を、その手に掴むため。


 同時に。
 この3連続WPS開催は、おそらく、今の環境の『総まとめ』に等しい大会だったと言える。
 今期の総まとめは、いつもと違う。同名カードのルリグデッキ投入不可、そしてリムーブルールの変更。全てが一新される直前の大会と言っても過言ではない。

 最終決戦。2人のルリグは、タマと、ウリスだった。


 先手後手は、じゃんけんではなくコイントスで決められた。タマを率いるmaster選手が先手だ。

 1ターン目、master選手はタネガスペのみを場に出し、ターンを終える。
 事前情報によれば、彼のデッキはレガース+タネガスペをフルに投入したLv4軸の構築。レガースとの親和性を見つけてLv4軸を作り上げた彼が、この3日間ずっと手にしていたデッキとのことだ。

 そんな彼に対し、ウルシハ選手はしっかり2面を立て、地上での点数を取って行く。
 バアル、センベロの2枚がアタックを行い、まずmaster選手のライフが5枚に。率先してライフキープを行いダメージレースで不利側に立ちたくないタマとしては、少々厳しめの滑り出しのように見えた。

 しかし、1t目に面が立たずにそのままダメージを喰らい過ぎて終わり、などという簡単な試合展開を許すほど、master選手は甘くない。
 2t目、master選手はレガースを立ててデッキトップのサーバントを手札に加えると、ウリスの盤面を全て踏みつけに行く。
 それに対するウルシハ選手の動きは弱く、盤面を立て切れない。
 4マリガン後、辛うじて下級を2枚引けていたウルシハ選手だったが、それに続くカードをしっかり引き込めていなかったのだ。エニグマオーラを撃ったわけでもないのに穴の開いた盤面のまま、ウルシハ選手の2t目は終わることとなった。

 3t目、ここで更にmaster選手のタマは雰囲気を変化させる。タマのLv3ルリグといえばグロウコスト軽減で単純にアドバンテージ量が多い・また止めやランデス等に強い火銃舞が一般的だったが、しかし、彼はLv3でコインを獲得した。
 レガース+ローメイルで相手の場を1面飛ばすと、無防備なウルシハ選手へと殴りかかった。

 しかし、ウルシハ選手はライフからめくれたメツムとエニグマオーラに救われることとなる。大量に喰らうはずだったダメージは大きく抑えられ、彼は九死に一生を得た。
 その流れのまま後手、彼はバアルからパルヴァを拾うことに成功すると、センベロ+メツミによるエナ補充とエニグマオーラの発射で、ライフを致死圏内から安定域へと差し戻すことに成功した。

 master選手が4にグロウすると、再びタマの常識が覆される。
 彼のタマがグロウしたのは、なんと《染刻の巫女》。グロウコスト1、リミット10。黒点のサポートとして登場したと思われる、恐らく最も貧弱なタマ。

 レガース+Lv4が2枚、あるいはアークイギス+アイアース+ティンベーという盤面がメインになる彼のタマは、リミット10と11に大差がない。そして、軽いグロウコストの生成とLv3でのコイン獲得、両方を達成している。
 世界王者のデッキ調整力が、細かい部分に現れているように見えた。
 染刻の出現時で山札をしっかり確認した彼は、チタイクウとアークイギスを立ててアタックフェイズに入る。

 と、ここで、攻撃をしたmaster選手から悲鳴と、「おいおいおいおいおいおいウソでしょ」という動揺の連呼が発せられた。
 master選手が強力なこのデッキを持ち込んでいるのを、チームメイトだったウルシハ選手はもちろん見越している。その彼がデッキに挿していた秘策――即ち、タマの防御効果を止められるエラキスが、彼のバーストからひょっこり姿を見せたからだ。

「法律知ってる? コンプライアンス守ってよ!」

 ウルシハ選手のターンに入っても、master選手の焦りはしばらく収まらない。
 そんな対面を尻目に、ウルシハ選手はちょっとだけ苦笑しながらLv4でのムーヴを始めた。まずはパルヴァ・アリトン・バイオレンスジェラシーで手札を整えると、センベロ2枚とメツミを立ててリソースを作りながらリフレッシュ。
 お互いにリフレッシュ前のトラッシュを入念に確認し、リフレッシュが済んだら、今度はバルバァトでトラッシュを作りなおす。バルバァトの効果成功による2ドローが挟まり、その後再びセンベロメツミ。ウルシハ選手のエナはあっという間に6まで伸び、そのエナからエニグマを撃ってのアタックフェイズ。

 master選手はそのまま攻撃を通す。バルバァトの効果で強LBのみがデッキに戻され、エニグマによりライフが回復。これで、ライフ差は3対5。

 ウルシハ選手がLv4でしばらく戦う姿勢を見せる中、master選手は貧弱な染刻からいち早く伍改へとグロウを行う。
 タマのルリグパンチ地獄が、ここから始まることになる。
 まずmaster選手はタネガスペで山札を公開。サーバントを加えるとそのタネガスペはリムーブし、場をアイアース・アークイギス・チタイクウにしてアタックフェイズに入る。
 対処しなければ4点。ウルシハ選手は考えたのち、エクシードでドリーミーとパルヴァを出すことを選択した。その後散華効果でチタイクウを飛ばし、効果解決は終了。ルリグパンチが2回通り、ライフは3対3。
 更に、アークイギスの効果でmaster選手の場にはティンベーが蘇生される。崩したはずの盤面が強固になって復活する、タマの恐ろしさがウルシハ選手を襲い出す。

 両者の手の動きは、一気に慎重になってゆく。
 ウルシハ選手は再びのバイジェパルヴァ+アリトンでドリーミーを回収すると、エニグマオーラ+ドリーミー2面で点数要求を狙う。
 ティンベーが踏まれたら2点が通る局面。2エナしか持ち合わせていないmaster選手は「マズったら負け」と言いながら長考すると、コイン+アークオーラで盤面を全て止めることを選択。ライフはそのまま、master選手はエナを0にしてターンを貰う。

 エナが消えたmaster選手は、その充填という意味も込めて、そして相手にリソースを吐かせるという意味もおそらく込めて、エクシードでチタイクウをリクルートした。
 ここで再びライフが消し飛ばされてしまっては流石に勝てない。ウルシハ選手は相手の思惑に乗せられることを恐らく自覚しながら、コインでチタイクウを除去する。

 master選手は場のドリーミー2枚を踏みつけるが、ルリグパンチが2回通ると、ウルシハ選手のライフからはエニグマとドリーミー。
 踏んだはずなのに、アタッカーが復帰してくる。master選手はLBの強さに頭を抱えるが、これもウリスの強みのひとつ。

 盤面を一切崩さず、返しのウルシハ選手は3点要求を行った。
 もちろんエナは2のまま。撃てるアーツもないことはない、しかしmaster選手は、この攻撃を通すことに決めた。

 そして、このターンは、2人を大きく死へと近づけた。
 先ほどのターンのお返しとばかりにバーストからはヘスチア、そしてアークイギス。アークイギスの効果で場にアイアースが復活し、その出現時効果でデッキからトミガンが出てくる。
 元々のお互いのライフは、master選手が3、そしてウルシハ選手が1。つまり、このターンが終わり、master選手のターンが始まる頃には、お互いのライフは共に0。タマとウリスの2人は、共にデッドゾーンへと飛び込むこととなる。

 master選手はトミガン効果を発動させた後、バットカ+エクシードで山札を掘る。その後でアイアース出現時効果を活用して場をアイアース・アイアース・アークイギスにし、コインではどうしようもないルリグパンチ要求でウルシハ選手へと襲い掛かった。
 これを、ウルシハ選手はビッグムーブで回避する。
①まず、場の悪魔2枚をどけて、手札からドリーミーを出す。ドリーミーの効果で、アイアースの1枚目が飛ぶ。
②続けて、散華のエクシードでルーレットが出現。効果によりサーバントが回収される。
③最後に、フォーカラーにより2枚目のアイアースが場を飛ぶ。
 こうして、ルリグパンチ回数が1回になったmaster選手の攻撃を、ウルシハ選手はひとまず受け流すことに成功した。

 返すターン。
 ウルシハ選手はエナ・手札・トラッシュを見つめ、虚幸へのグロウを行うかどうかを吟味した後、スキップを選択。
 3エナは残しておかなければ死亡する。彼は自分のデッキが後何回タマの攻撃を耐えられるか、よく理解していた。
 ルーレットを慎重な手つきでどけた後、ドリーミーとベルフェゴールを場に立て、アタック宣言。

 master選手は、ここで自分の公開領域を全て確認し始めた。
 入念な確率計算の後、彼はモダン・バウンダリーを「1」宣言で使用する。山の大半が4で構成された彼のデッキだが、それでも、今は1を宣言すべきと判断したようだ。
 タネガスペとサーバントO2が、彼の期待に応える。モダンが相手のベルフェゴールをバウンスすると、続けて彼のルリグデッキから生々流転がめくられた。

 世界王者の更なるシークレットテクはここにあった。
 ティンベーの都合上、1面を守れれば点数が通らないことを踏まえた上でのモダンバウンダリー。そして、山札の半数以上がLv4扱いできるという、コストの寄ったデッキ構成。最後に、山札上を調整した上でライフを埋めることのできる生々流転。
 全ての要素が、綺麗に繋がっている。(予選最終戦で、ノールック流転でアイアースを埋められたせいで壁まで吹き飛ばされた男がいたらしいが、それもまた結びだろう)

 ウルシハ選手の攻撃をしっかり潰しきったmaster選手は、彼にトドメを刺すべく攻撃を仕掛けた。
 まず、エクシードでレガースをリクルート。相手の場のドリーミーをバウンスすると、そのレガースをリムーブしてアイアースを召還。
 地上でも2点要求、空中でも2点要求。

 これに対し、ウルシハ選手は全力のストップをかけるしかなかった。
 アークイギスの蘇生効果の自由度の確認、相手のデッキとトラッシュの枚数確認。master選手をひとしきり動揺させた後、残しておいた3エナでダウトクリューソスを撃ち1点回復、クライシスチャンスで0になったエナを2にし、最後にコグネイトでサクバスを蘇生。
 ルリグデッキのカードが一気に3枚減る。これで、ウルシハ選手の防御手段がもうエニグマ程度しか残っていないのは、火を見るより明らかだ。

 誰もが見つめる、ウルシハ選手のラストターン。
 彼は最後のルリグデッキである虚幸へとグロウすると、メツム2枚でリフレッシュをかけに行く。

 そして、これが彼の最後の動きとなった。
 アリトン+バイオレンスジェラシーによる続きの動きを狙おうにも、それは繋がらない。master選手のライフは0。だが、それを倒すにはまだ、2枚のアーツが残っている。

 最後のアタック宣言。master選手のルリグデッキには、アヴァロンスローとピンチディフェンスが残っていた。

○master選手
●ウルシハ選手

 気付けば、試合は1時間を越す長丁場となっていた。
 試合前、「そんなに時間かかんないはず」と言っていたウルシハ選手とmaster選手は、時計に目をやる。

「あの時計、止まってるんじゃないの?」
「動いてるけど……」

 時間を忘れるほどの熱戦の末、タマを駆るmaster選手が、『三度目の正直』、そして今企画における『三連覇』の栄光を掴んだ!
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プロフィール

テラタカ

Author:テラタカ
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タイプミスしました

ウィクロスをメインにしてる
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後は長期人狼もやってます

基本はデッキレシピ置き場
カバレージや考察も書きます

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