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メタゲームの端からメタゲームの彼方へ/ウムル備忘録・前編

 11ヶ月だ。




 ウィクロス第22弾、『アンロックドセレクター』のは2/22、ぴったり11ヶ月前に発売された。それはつまり、《共闘の鍵主 ウムル=フィーラ》が登場してから11ヶ月が経過したということに等しい。

 共闘ウムルという新たなウムルの発売は、逆にウムルにとってひとつの終わりでもあった。
 2018年2月22日は、新パック発売と同時に、あるルール改定が行われた日でもあったからだ。



■リムーブルールの改定■

 ウルトゥムの時代のウムルは、基本的にアシレン+ヴォイニ+ニャルクトを際限なく出し続けて最適牌を手札に引き寄せ続ける、通称『アシレンループ』を利用することにより必死に環境に喰らいついていた。
 アシレンは出せば+1アドバンテージ、ヴォイニも+1アドバンテージで山を回し続けられるため、リムーブの-1アドバンテージを打ち消すことができる。そこにアシレンの山札枚数増加効果と積み込み順操作効果を掛け合わせることで、好きな古代兵器を何度も持って来ながら永遠にリフレッシュを回避し続ける。そして、ヨグソトスを持ってきて相手の面を飛ばすこともあれば、パルベックを持ってきてトラッシュの好きなシグニに変換もする。
 鯖Yを蘇生すればリフレッシュを回避したままサーバントを無限供給できたし、SPKを何度も蘇生すれば相手の手札を何度も捨てることができた。
 状況に適応する好きな札を持ってき続けることで、どうにかウムルは環境の理不尽な圧力達に最低限の抵抗をし続けていたのだ。

 そのアシレンループが、ルール改定により消滅した。リムーブを何度も行って山札位置を調整するアシレンループ。当然のことだが、リムーブ回数が減ったら使い物にならない。
 つまり、ウムルというデッキのそれまでの基盤は完全崩壊し、新たなコンセプトに完全に移行しなければいけなくなった。それが昨年2月22日に起きた出来事だった。

 しかし、共闘というルリグは、一見滅茶苦茶強かった。
 エクシード1でデッキからヨグソトスを呼び出してはソトホートを蘇生し3面防御。エクシード1でデッキからヨグソトスを呼び出してはソトホートを蘇生し3面防御。ルリグ+キー1枚だけで地上は12面分の防御を得たに等しく、アーツの防御性能を高めてやればその基本防御性能はフェアデッキ随一だったのだ。
 これなら'新生ウムル'は環境にも太刀打ちできるはず。その時はそう思われた。

 ――だが、現実は甘くなかった。


■リワトの台頭■

 青赤緑の3色の天使を操るリワトが、強力な赤シグニであるアポロシンを獲得したのは、この共闘と同じ22弾だ。
 そこに書いてあるテキストは驚愕の2文字。「天使全体を2000パンプ」「出現時に天使が3体いればノーコストでシグニバニッシュ」「ダウン耐性」「バニッシュされたら相手シグニを1枚バニッシュ」。なんか赤の強そうな効果を全部詰め込んでいた。

「青赤緑のルリグだから青赤緑の各色の特色をちょっとずつ引き継いだ感じになるのかと思ってたら、青赤緑の各色の特色を全てフルパワーで受け継いだせいでデッキパワーがとってもおかしなことになった」。リワトというルリグを言い表すと、こうだ。
 なんか知らないけど急にソリティアするし、なんか知らないけど急にランデスするし、なんか知らないけどルリグタイプはタウィルだから白特有の耐性も獲得できたし、なんか知らないけど急に手札6枚とかエナ6枚とか増やしたりするのに、その上でなんか知らないけど赤シグニですら持ってないような雑なノーコストバニッシュと雑な耐性を獲得。あとなんか知らないけどグランクロスとかいう2遊月をリンチしながら3面防御にも使える意味不明なアーツも登場。
 そして、このリワトのフレインというシグニは、ウムルにとってどうしようもない天敵だったのだ。

 先ほど書いた通り、共闘ウムルの防御機構はデッキからヨグソトスを出す+ソトホートをトラッシュから蘇生するという前提の上に成り立っている。
 ここでフレインのテキストを見てみよう。

『対戦相手の、シグニ1体とエナゾーンにあるカード1枚とトラッシュにあるカード1枚をシャッフルしてデッキの一番下に置く。』

 そう。リワトというルリグは、共闘ウムルの防御機構を完全崩壊させる手段を持っていたのだ!
 そして、相手の攻撃に対してシグニの除去が行えない場合、パンプによりバニッシュ耐性を付けるアポロシンや、そもそもシグニ効果を完全無効してくるシュブニグラが行く手を阻む。
 環境最大手であったリワトに共闘ウムルは大幅な不利が付く。これだけでも、ウムルにしてみれば冬の時代を感じさせる条件だ。

 だが、残念なことに、ウムルが活躍できない理由は他にもあった。



■黒5ルリグの隆盛■
 ウムルの強化スピードを置き去りにする勢いでリワトが即座に完全体になったのと、全く同時期。
 そう、これまた22弾の発売と共に、2種類のルリグが環境へと舞い降りた。

 その名も、ハナレとグズ子だ。

 このうち、まずハナレはウムルの天敵だった。
 それまで要求値でも防御能力でもウムルが勝っていたはずのハナレは、この弾にて毎ターンアドバンテージを取りつつエクシード1につき1面防御ができるLv5を獲得。
 得られるアドバンテージから各ターンごとにメイジを蘇生することにより、なんとウムルと同等クラスの耐久能力を手に入れることとなったのである。
 そして、Lv5黒ルリグということは、当然のように1~2枚積まれるヘルボロス。
 ヨグソトホート防御機構の崩壊である。

 そしてグズ子はウムルの天敵だった。
 ブラジャック。手札以外からシグニが出せない。
 ヨグソトホート防御機構の崩壊である。


■そして極寒の真っ只中へ■

 そんなやつらへのメタカードが欲しい! どうにか、対策できるカードを!
 ウムルに馳せる僕の思いは叶えられることはなかった。

 22弾を最後に、世はキーセレクション時代に突入。
 ユニカーンやミミック・レヴィアタンといったルールの穴を突いたほんの一部のカードを除き、オールスターのカードプールに影響を与えるカードは、ルリグとキーの2種類ばかりとなってしまった。

 共闘ウムルは、タウィルキーの使用が固定化されたルリグだ。大体のキーは追加されたところで使い物にならない。そして、キーセレクションにウムルが参加しない限り、新たなルリグを得ることも期待できない。

 上位層がキーを獲得し、リワトやグズ子がずっと環境にいる中でドーナやあや等のルリグがどんどん台頭してゆく中。ウムルは延々と、寒波に晒され続けていた。


■幻の最強ウムル■

「ウムル結構強いでしょ! めっちゃ硬いし全然戦える」

 初代世界大会王者master選手の言葉だが、そんな彼が使っていたウムルは「紡ぐウムル」。
 キーセレクション1弾が出た瞬間にグロウコスト0のLv4ルリグに取って代わられた、紡ぐ者の下敷き。

 今だからこそ言いたい。
 それはちゃうやろ。
 それはちゃうやろ。

 それはちゃうやろ!! おい!!



■春は訪れるか■

 そんなウムルだが、来たる次弾と次々弾、ようやく強化が確約される。
 オールスターレギュレーション全ルリグを強化する『アンリミテッドセレクター』の発売。
 そして、キーセレクションにウムルが参入することの確定化。

 冬の時代からさらばしたい。
 さらばできるのか。
 さらばできるであろうという期待を込めて、一人で調整し続ける時間にさらばしようというアレもソレして、強化前最後の共闘がどういう形だったかを残しておく。


 つもりだったけどなんかここ一年のことを騒いでたら無駄に記事が長くなった(というか今からレシピ記事を書いてると23日になって冒頭の11ヶ月うんたらのくだりを書き直すことになるからめんどくさい)ので、レシピの話は後編へ続きます。
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